犬のしつけ

【犬の学び方】犬に何かを教えるに知っておくといいこと

犬の学び方を知ろう

学びのプロセスにおいて、人間を含めすべての動物は「自身にとっても最も好ましい状態」を作り出そうとします。これには、食べ物を手に入れることのほかに、安心感や幸福感を感じたいという”心の状態”も含まれます。したがって、動物に何か(特定の行動)をしてもらいたければ、望むようにしてくれた時には、嬉しい気持ちになる結果を与えてあげ、望む通りにいかなければ、不快な気持ちにさせるようにすればよいのです。

「オペラント条件付け」&「古典的条件付け」で覚える

始めて聞くワードかもしれないですね。「オペラント条件付け」とは、単に犬が自分の行動を意識してその結果をもたらすことを言います。愛犬に、おやつを使って「待て」をさせる時、犬は、単におやつがほしいために、「待て」をするとします。これが、「オペラント条件付け」を使った学びとなります。この時、もう一方の「古典的条件付け」も意識して行うといいです。「古典的条件付け」とは、オペラント条件付けとは対照的で、全く意識をせず、むしろ学習しているという感覚すらないことを示します。

例えば、優しくて、言うことが一貫していて、あなたに高い期待を抱いている素晴らしい教師に恵まれたら、あなたは先生を喜ばせたくて懸命に勉強するでしょう。このような、理屈ではない感情に左右されることもあるのです。

トレーニングが楽しいものだと犬が学ぶことがとても大切な要素なんだね。

トレーニングを楽しくするため必要なことは?

◎失敗をさせすぎないこと=失敗ばかりしてご褒美にありつけないとやる気がなくなってしまいます。

◎トレーニング全体の80%の成功率を目指すこと

◎一度に多くのことを求めないこと

トレーニングをするにあたって、失敗をさせないこと、成功経験を増やしてあげることは非常に大切です。ワンちゃんも楽しいですね♪

ぜひ試してもらいたい!トレーニング内容

ごはんの前、おやつをもらう前に、「待て」をすることは大部分のワンちゃんは可能かと思います。しかし、その環境が、外に出た時、大好きなワンちゃんは近くにいた時、私たちの夕食のステーキがキッチン台に置いてある時はどうでしょうか。お家に、ピンポーン!と誰かがインターホンを慣らした時なども同じように「待て」ができますか?

ワンちゃんにとって、”誘惑的な環境の中でも”きちんと、飼い主のいうことを聞いてもらうようにするためにトレーニング方法をお伝えします。

どんな環境、状況でも飼い主さんの言うことをきくことは、ボクの身を守ることにもつながるよ!車が飛び出してきて、「待て」がきけなかったり、他のワンちゃんに噛んじゃったりなど、トラブルの原因にもなるね。

ディストラクション(気を散らすこと)を使ったトレーニング

  1. トレーニングルームに犬を連れてくる
  2. 愛犬に見えるように、しかし届かないところ(例えば椅子の上など)にディストラクションを置く。※ここでいうディストラクションとは、愛犬のおやつを示します。
  3. あなたはおやつを2個もちます。※この時このおやつは、ディストラクションよりも魅力的なおやつにしましょう。
  4. 愛犬の近くに立ち、「お座り」などすでに理解している指示をだしましょう。
  5. 正しい動作をしたら、その場で1個、おやつをあげます。
  6. そして、あなたが、ディストラクションから遠ざかるようにバックします。愛犬がディストラクションではなく、あなたの方を向くようにする。
  7. 愛犬があなたの元にきたら、手の中のおやつのもう1個をあげます。
  8. 正しくできなかったら、愛犬と共にディストラクションを確認してから、もう一度チャレンジ!
  9. トレーニングは繰り返し10回、または5分間までにとどめる。

このトレーニングができるようになれば、徐々に難易度をあげていきます。

難易度の3つのポイント(「距離」「影響度」「継続時間」)

上記のトレーニングの難易度をあげるためには、3つのポイントを意識する必要があります。

  • 「距離」:犬からディストラクション(気を散らすもの)までの距離、飼い主と犬との距離
  • 「影響度」:犬の視点からみて状況が変化した度合い
  • 「継続時間」:犬が褒美をもらえるまで正しくしていられるかの時間

ワンちゃんにとって、どんな場所でも(影響度)、どれだけの長さでも(継続時間)、どれだけ誘惑するものが近くにあろうが(距離)、飼い主さんの言うことを聞いてくれるようになる必要があります。上記のトレーニングがこなせたら、上の3つのポイントを意識してトレーニングをします。「距離」が短くなれば、短くなるほど、「影響度」が大きく、犬にとっては難しいトレーニングとなります。よって、一度に、3つのポイントをあげるのでがなく、1つのポイントを少しづつ変えていくことが大切です。

(例)

  • 「影響度」:家の中のトレーニング場から公園へうつす(影響度大)、家の中のトレーニング場から寝室へうつす(影響度小)
  • 「距離」:指示を出す飼い主は、犬から徐々に離れたところで指示を出す、ディストラクションをだんだん犬の近くにうつす
  • 「継続時間」:長い時間でもお利口にしていられるかどうかは、上記の「影響度」「距離」が重要にかかわってきます。

目標は、毎日、昨日よりも少しできるようになること!ぜひチャレンジしてみてね♪

本日はここまでです。トレーニングを普段からしておくと、いざというときに非常に為になります。トラブルが起きないよう、人間とワンちゃんがストレスなく共存するために必要なことですね!!そんな世の中にもっとしていきたいですね!!ありがとうございました。

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